どんな手段でプレスリリースを配信するかで、その効果は天と地の差。プレスリリースをどんな手段で、誰に届けるかは大切な要素です。オーソドックスだけど効果的なプレスリリースの送り方をまとめました。各方法のリンクもつけているので、ぜひそちらもご覧ください。
プレスリリースとは?
企業とメディアを結ぶ最も基本的な手段です。ニュースレターと混同されやすいですが、企業として”開示すべき情報”(新商品や企業活動)を発信するためのツールがプレスリリースです。
1枚のプレスリリースをきっかけに製品・サービスが取り上げられ、数多くのマスコミでと紹介されることで、多くの反響を得ることも少なくありません。ただし、メディアには毎日数えきれないほどのプレスリリースが届きます。その中で自社のプレスリリースを取り上げてもらうのは簡単ではありません。
数あるプレスリリースの中からメディア関係者の目に留まり、読んでもらう、メディアにどう興味を持ってもらうかを意識する必要があります。プレスリリースの書き方については下記の「プレスリリースの書き方・コツを解説」を参考にしてみてください。
しかし、プレスリリースは書いて終わりではありません。せっかく作ったリリースをより多くの方に目にして欲しいもの。では、プレスリリースの送り方はどのようにすれば良いのでしょうか?
プレスリリースの配信方法。3つの送り方
プレスリリースの送り方次第で、その効果は天と地の差。 実施の難易度順に、大きくは下記3つに分けることができます。
- プレスリリース配信サービスを活用する
- 記者クラブに投稿する
- メディアに直接送る
それぞれにメリット・デメリットがあるので、送り方ごとのポイントを確認しましょう。
その1、プレスリリース配信サービスを使う
プレスリリースの送り方で、最もハードルが低いのがプレスリリース配信サービスの活用です。
大手のPR TIMESをはじめ、様々な配信サービスが存在しますが、サービスごとの特徴は千差万別。それぞれの特徴を理解した上で活用すると良いでしょう。
プレスリリース配信サービスを活用する最大のメリットは、なんといってもメディアとの繋がりがなくても、メディアに直接連絡を届けることができ、リリースを見てもらえる可能性があること。より多くの媒体に届けたいと考える企業とは相性が良い配信方法です。また、配信サービスを見る一般消費者も増えており、メディアに取り上げられなくても直接消費者の目に触れる可能性があることも見逃せません。
一方、デメリットは「コスト」と「競合の多さ」。無料のサービスもありますが、多くのサービスは有料で展開しています。プレスリリースを配信による効果はその金額を遥かに上回るものの、予算との相談が必要です。また、同サービスから毎日多くのリリースが配信されるため、メディア関係者の目に留まりにくくなってしまうことは認識しておく必要があるでしょう。
中には無料で配信できるプレスリリース配信サービスもあります。こちらを参考にしてみてください。
その2、記者クラブに投げ込みする
プレスリリースの配信で、次にチャレンジしやすいのが記者クラブへの情報提供。
記者クラブとは、TV・新聞などのメディア関係者・記者によって構成される任意的な組織のことです。各省庁や、地方自治体などの公的機関、東京証券取引所・商工会議所などの業界団体に設置されています。記者クラブに所属する記者は各記者クラブのテーマに関連する情報を集めているため、親和性の高い情報を用意できるようであれば、効果的なアプローチを行うことができます。
記者クラブへの投げ込みのメリットは2つあります。「普段なら関わりが持てない報道陣と接点が作りやすいこと」と「記者が取材する情報の分野が定まっているため広報担当者がアプローチしやすいこと」です。
もちろん注意しなければいけないこともあります。記者クラブはより社会性の高い情報を求めている集まりです。各テーマに紐づく社会的な情報を届けることが記者の使命ですので、営利目的で新製品・サービス等のプレスリリースを投げ込みしても大きな効果は望めない可能性があります。記者クラブによっては、投げ込み自体を受け付けてもらえない可能性があるため、投げ込みするニュースは注意して厳選する必要があります。
記者クラブへのリリースの送り方は下記や、広報会議の「現役記者への取材で分かった 記者クラブ活用法徹底解説」が参考になります。
また、一例として各地域の記者クラブをまとめていますので、こちらも活用してみてください。
その3、メディアにプレスリリースを直接配信する
もっともおすすめな送り方は、メディアに対して直接プレスリリースを届けることです。
既にお付き合いがあり、連絡先を知っている記者がいれば直接お送りしましょう。有象無象に送られてくるプレスリリースとは異なり、目に留めていただける可能性がぐんと上がりますし、また自社・サービスの背景を知っていただけている分、プレスリリースを深く理解いただくことができます。
面識のある記者がいない場合、プレスリリースを配信するメディアの連絡先をリストアップした「メディアリスト」を作成しましょう。配信するプレスリリースの内容に合わせ、親和性の高い媒体を選定するのがコツです。メディアリストを作成する際には、下記を試してみてください。
- 新聞・web記事の記者名から調べる
- 対象メディアの情報提供を調べる
- PR手帳やマスコミ電話帳を使って調べる
- 知り合いから紹介してもらう
専門メディアをはじめ、メディアの一覧を抽出するのは骨が折れます。参考にカテゴリーごとのメディア一覧を作成していますので、活用してみてください。コピペでエクセルやスプレッドシートに貼り付けることができるようになっています。
メディアリストが作成できたら、FAX・メール・郵送など各メディアに適した方法で配信すればOKです。メディアリスト作成のテンプレートについては下記にまとめています。
プレスリリースがメディアに掲載されたら
メディアに掲載されたら嬉しいもの。ご紹介いただいた記事を最大限活かす方法をお伝えまします。クリッピングサービスなどを活用し、自社についての露出を抜けもれなく把握できるようにしましょう。
SNSで発信する
掲載いただいた情報の広がりを最大化させるため、積極的に流用した発信を行いましょう。特にSNSは掲載内容の強調したい部分に焦点を当てることができたり、不足情報を補うために効果的な発信手段です。
フォロワーが少なくても問題ありません。ハッシュタグなど検索されるきっかけも意識しながら発信しましょう。
新聞やテレビの場合は注意が必要です。よく映像や紙面をキャプチャしてあげるか違いますが、これはNG。一般社団法人日本新聞協会が記載しているように、著作権侵害にあたることも。最近ではwebでも合わせて掲載されることが増えています。そちらを共有してください。
自社サイトに掲載
第三者から評価をされていることは購入・導入の大きな後押しとなります。自社サイトに「◯◯◯で紹介されました」と掲載するのも効果的です。
「SNSで発信する」のように、webで掲載されているものであれば、媒体名、タイトルと合わせてURLを入れてあげると親切です。
メルマガで発信する
御社のサービスや商品に興味を持っている方々に対して情報発信をしましょう。
すでに御社に興味を持ってる方々向けのメルマガで発信することで、商品の新たな一面に気づいてもらえるかもしれません。第三者視点での情報は納得感を醸成するためにも効果的です。
営業資料に盛り込む
より確実に相手の目に触れる機会、営業資料に盛り込むのも効果的です。
相手が見ていた場合話のネタになりますし、業界や地域に特化した情報の場合「導入成果」「事例」のようにより身近に・具体的に考えていただくきっかけを作ることができます。資料に1枚追加してみてください。
参考:プレスリリースの書き方・テンプレート
新商品のプレスリリースの書き方は?導入実績や事例の場合は?など具体的なテーマが決まっている場合の参考資料として、テーマ別プレスリリースの書き方・テンプレートをまとめています。
ぜひこちらも参考にしてみてください。
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プレスリリースを配信することは広報活動において有効な手段の1つです。
プレスリリースを配信することは広報活動において有効な手段の1つです。ですが、なんとなく作ってただ闇雲に配信するだけであれば、オススメしません。配信してもその効果は限定的ですし、かけた工数・人件費に対して見合わない結果になることもいなめません。
プレスリリースを配信する際は、何のために配信するのか、配信することでどんな成果をあげたいのか、そのために何をすべきかを意識することで、その効果を最大化させてみてください。